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2014年4月 2日 (水)

日本への慈愛にみちた人

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人はさっぱりした気立てのひとに惹かれる。それは、桜の花に通じるものがあります。ほかの花には見られない、その美しさのきわみは、大胆でしかも千変万化の散り様にあります。花のさかりを、惜しげもなく風にさそわれて散るさまは、まるでそのときを待っていたかのように、自らの意思で、迷いもなく、一斉に枝から離れ空に舞うのです。爽快そのものです。そして、不意に目の前をひらりとすり抜けていく。未練を残さない思い切りのよさが、さわやかさを誘います。

シドモアは米国領事の妹、はじめて横浜に上陸したのは、明治17年、27歳でした。以来、20年にわたる研究の成果として「シドモア日本紀行」を著しました。日本の心と桜に魅せられ、向島で見た桜が、やがてポトマックの桜への思いへつながったのでした。

シドモアは、日本の人情、風俗をよく理解し、著書、新聞、雑誌等により英米に紹介しました。日本が外交における政策の矢面にたたされた時は、社交上の相当の地位をもって、率先してその弁護の労を惜しみませんでした。その功労に対し、勲六等宝冠章を贈られました。シドモアは、72歳でスイスの自邸で生涯をとじました。いまは横浜の外人墓地に眠っています。その傍らには、ワシントンから里帰りした桜が植えられています。その名は、シドモア桜です。

 

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