« 感情と打算 | トップページ | 虚像の記憶 »

2015年10月11日 (日)

繊細さと明るさ

151011a


 秋の夕暮れに山並みがくっきりみえるようになって、鳥のひと群が時おり飛んでいく。茜色の空に雁の列が小さくみえる。やがて日が落ちれば、虫の声も聞こえてきて、はたとその存在を思う。
これは枕草子の冒頭の情景ですが、「あはれ」と「をかし」、という言葉で情景の美しさを優美で繊細にとらえ、感動を表しています。

「あはれ」はものに触れたとき内面からでてくるのに対し、「をかし」は外から受ける知的で晴れやかな明るさをもつとされています。これが潜在的にもっている、日本人の、繊細と明るさという感性ではないでしょうか。

ノーベル賞の自然科学部門の大村さんと梶田さんの受賞は、喜ばしいものです。それはこうした和の心に代表される、悠久の伝統的なものに培われた資質があればこそだと思います。つきつめれば、自分がしていることが美しいかどうか、あるいは結果が美しいか、ということが、人を動かしていると思います。

無から有を生むのは、雲をつかむようで、並み大抵のことではありませんが、偶然が生まれることもあり、偶然は練磨に宿るのであり、独創は美意識があって開花すると思います。いかに人海戦術をもってなそうとしても、一朝にしてなることは難しいだろうと思いますね。

 

|

« 感情と打算 | トップページ | 虚像の記憶 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/126209/62453673

この記事へのトラックバック一覧です: 繊細さと明るさ:

« 感情と打算 | トップページ | 虚像の記憶 »