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2016年1月 3日 (日)

穏やかで味わい深い時間

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 ひとは誰しも美に対してあこがれの感情をもつ。人物であれ風景であれ、そこに見えるものに快いものを感じるとき、雑念はどこかへ行って、ゆったりと穏やかな気分になる。

テレビをみていたらそんな映像が目に入ってきた。BS-TBSの特別企画 「小澤征爾、ドナルド・キーン 音楽、オペラ そして人生」 という再放送の番組だった。司会は壇ふみさん。途中から見たのだけれど、お三人ともとても楽しそうに語り合っていて、目がはなせなくなった。何かに魅せられた人の話しは、どこかわくわくさせるものがある。収録は旧古河庭園の洋館で行われた。大正時代の建物で、落ちついた重厚味がある部屋、背の高い窓の外には緑の木々が見えている。

キーンさんは、マリア・カラスの歌声に魅せられ、心に響いた思い出を語る。小澤さんはオペラを指揮した実感を、その人生感を織りまぜていきいきとして語る。壇ふみさんはオペラへの思いとその博識で、座を盛り上げている。息が合っている。

絵になっているのは、時代のなごりをとどめた背景のたたずまいの中に、二人の男性と壇ふみさんの着物姿の対比が調和して、見るものに焦点が定まるからだろうか。朋友の阿川佐和子さんは壇ふみさんを称して、背の高い女優という。なるほど中々の形になっている。無地の着物に帯の色合いのアクセントが映え、その視覚効果は、やわらかく清々しい。それが会話がはずむに一役買っている気がする。

オペラはわからなくても、長い時間をかけて洗練されてきた芸術は確かなものであることはわかる。それぞれの情熱がよく伝わってくる。いい番組だった。

 

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