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2016年3月20日 (日)

思考のあとさき

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 何気ない会話でも何か言えば、即座に反対のことを言われてしまって、あぜんとして二の句が継げないということもありまして、物言えば唇寒し秋の風、という芭蕉の句を思い出すのであります。いえ、仕事でも家内でもおなじであります。あれはなんだろうと思いますね。議論でも喧嘩でも政治でも所詮、反射神経の有無で決まるんだよ、とだれかが言っておりましたが、不用意にでた言葉に、バーンとやられてしまうこともあるのであります。

思うに、ものを考えるにも二通りあって、後から考えるものと、先に考えるものがあるようです。あとから考えるのは、結果への品定めですね。そして、先に考えるのは、新しいものを生みだすという難しさと楽しさがあるのでございます。後からは、品定めといっても結局、まねごとでありまして、だれでもまあ何とでもいえるということでもありましょう。いってみればうしろばかり見ていることでもありましょうか。それは手の内をさらしている、わかりやすいということでもあります。世の政争もいってみれば、声の大きさは後のほうが優勢であります。

岡本かの子が、愛息の岡本太郎に宛てた手紙があります。

「・・新鮮なしっかりした女性になって長生きをしよう、そしてお前の生きてゆくいろいろな経路も見られる。さらばお前の新鮮な自由な生活のなかで幸福におくらしなさい。 太郎さん    かの子」

 と書き送ってございますが、はっとさせられるのであります。新鮮でしっかりと生きる。とおっしゃっている。ほんとうにもう、新鮮でしっかりとせんかい。言い聞かすのでありますが、中々そうはうまくまいりません私めのよわさであります。

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