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2016年10月31日 (月)

ミャンマーからきた娘さん

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ポーちゃんは、ミャンマーからきた娘さんだった。


クリーニング屋の工場で、もう何年もまじめに働いていた。
いつも身きれいにして、あかるく、みんなに可愛がられていた。
いつか、富士山に登りたいと話していた。
仕送りをちゃんとしていた。


日本になじみ、平穏な生活は、いつまでも続くかに思われた。
あるとき、数人の人たちが工場の前にあらわれた。


「知っている人なの?」
「いいえ」


その人たちは、やおら工場に入ってきた。
そして、ポーちゃんたちを、そのまま、つれて行ってしまった。
不法就労だった。
だれも、ポーちゃんがいなくなるなって、思いもしなかった。

何もしてあげられない。面会に行くと、
ポーちゃんは、ただ涙ばかり。ふってわいた現実に呆然のままだった。
ほどなく、強制帰国になった。


あれから、歳月が流れた。大型のサイクロンがミャンマーを直撃した。


今日の新聞に、日本に入国後、失踪した外国人は、5年間で1万人を超えたとでていた。もうずっと前に家内から聞いていた話しを思いだした。

 

 

 

 

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