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2018年3月13日 (火)

やがて明るい陽射しが

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 ようやく寒さがやわらいで、いろんな若芽がではじめ季節が変わってゆきます。梅の花もそろそろおわりですが、いつだったか横浜に行ったとき、梅の匂いがただよってきたことがあります。ふつう、梅の花の匂いはあまりしませんね。こんなに匂う梅があるのかと、新鮮な驚きでした。そこはその名にふさわしく梅香崎橋という橋のたもとでした。

古歌に梅の香をうたったものがありますが、正岡子規は、それを、「歌よみに与ふる書」の中で、歌よみが詠むように梅は匂わない、面白からずといっています。

「真面目らしく人をあざむく仰山的の嘘は極めて殺風景に御座候」といっています。そして、「小さき事を大きくいふ嘘が和歌腐敗の一大原因と相見え申候」と結んでいます。

いま、声の大きいひとたちの言うことは誇大です。何かがゆがみはじめ、善良な民へのこころを惑わすような気がしてなりません。子規のいう言葉は、いまこころに響きます。

私たちはどうしても、誇大な情報の断片にだまされやすいです。ゆがむだけなら、元にもどりようもあるでしょうが、小さきことを大きくいう嘘が元でこわされたとしたら、それは元にはもどりません。大きな損失というしかないでしょう。なんと罪深いことでしょう。

懸命に働いても足をすくわれることもある、ものをこわすにやっきになっているのをみると、極めて殺風景です。でも静かなるものは強い。季節は変わりはじめています。それは変わりない。やがて若葉のころ、明るい陽射しがくるのは間違いないです。

 

 

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